ミルボンが羽田に研究施設、他分野の企業との協業視野に

経営・業界動向
ミルボンが羽田に研究施設、他分野の企業との協業視野に

「より機密性の高い中長期的な研究を推進する場所」と位置づけるイノベーションセンター

2023年11月16日にグランドオープンした大規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY(羽田イノベーションシティ)」。

さまざまな企業の研究施設が集まる一画に、ミルボンが「イノベーションセンター」を開設し、12月25日より稼働している。

協業見すえ、先端研究が集まる地に

羽田イノベーションシティは羽田空港跡地の整備事業として官民連携で2020年より開発が進められ、昨秋に日本初のスマートエアポートシティとしてグランドオープンした。

現行の羽田空港第3ターミナル駅から1駅の天空橋駅に直結した「羽田イノベーションシティ」には先端産業と文化産業が集う。ミルボンはここに100坪弱の研究施設を構えた

企業の研究開発施設や研修センターなどのビジネス用途、ショッピング施設やホテル、滑走路を一望できる足湯スペースなどの一般生活者向けの施設がともに充実している。

ミルボンは近年、他企業との協業を進めており、羽田イノベーションシティ内にも研究拠点を設けることについて「先端科学を基にした未来の暮らしをつくる企業のイノベーション事業が集結しており、協業の活性化が期待される」としている。

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また、羽田空港へのアクセスがよいため、「グローバルメーカーとして国外との連携を強化する」効果も見こんでいる。

ミルボンはグローバル戦略にも力をいれており、2010年から7年超にわたってアメリカ現地法人の社長を務めた坂下秀憲氏が今年1月1日付で新社長に就任している。

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長期的研究、共同研究を推進

ミルボンが2022年から2026年までの中期事業構想として掲げる「ビューティプラットフォーム構想」では、ヘア領域の深化だけでなく、スキンケア、ビューティヘルスケアなど、他分野への事業領域拡大に取り組んでいる。

新たなイノベーションセンターは延べ床325.19㎡で、バレーボールコート2面分ほどの広さ。もとより大阪市内に延べ床面積6379㎡の中央研究所を有しており、羽田の研究拠点では「次期、次々期の中期構想領域を見越した機密性の高い長期的研究」「独自性の高い強みを持った官学や他企業との共同研究」を進めていく。

美容室が美容と健康を通じて顧客の生涯に寄り添う“地域のインフラ”となる未来を目指し、事業を展開していく考えだ。

文/大徳明子

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