できない色はない!強烈発色・高濃度のヘアカラー「キラテラ」はなぜ生まれた? 樗木佑太さん×RYUSEIさんインタビュー

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できない色はない!強烈発色・高濃度のヘアカラー「キラテラ」はなぜ生まれた? 樗木佑太さん×RYUSEIさんインタビュー

2年半にわたりキラテラの開発に協力した樗木佑太さん(THE SLICK)㊧とRYUSEIさん(PELE)㊨

今どきのヘアカラー事情を踏まえて開発されたb-exの「KIRATERA(キラテラ)」。2024年6月4日に発売を控えた強烈発色・高濃度設計で話題の新ヘアカラーブランドはどうして生まれた?これまでのヘアカラーとどう違う?

開発に協力した人気美容師の樗木(おおてき)佑太さん(THE SLICK)とRYUSEIさん(PELE)に開発秘話を聞いた。

髪の履歴を複雑にするアンダーとティント、その悩みを解決

b-exのヘアカラー「KIRATERA(キラテラ)」(THE SLICK樗木佑太さんとPELE・RYUSEIさんの開発者インタビュー)
強烈発色・高濃度設計の新ヘアカラーブランド「キラテラ」

ヘアカラーのニーズが多様化し、カラーチェンジのサイクルが早くなった結果、髪の履歴はますます複雑化している。人によってカラー前の髪色(アンダー)が異なり、前回の残留染料(残留ティント)があることで、望み通りの発色を叶えることが難しいケースも多い。

そこでキラテラは、高濃度設計により「強烈発色」を、脱染剤で残留ティントを無理なく剥がすことで「次回のカラーチェンジが容易になる処方」を実現した。

「キラテラは、できない色をなくすヘアカラー」とRYUSEIさん。「これまでは、いろいろなブランドから青はこれ、ピンクはこれと選んでいたかと思うんですけど、キラテラというひとつのブランドで完結します」と樗木さん。

b-exのヘアカラー「KIRATERA(キラテラ)」開発者インタビューの樗木佑太さん(THE SLICK)とRYUSEIさん(PELE)
とことんこだわって開発したというキラテラに自信を示す樗木さん㊧とRYUSEIさん㊨

夢のような話だが、そんなことが可能なのだろうか?

実は、キラテラは全色共通のベース染料を設けていない。通常は、このベース染料がブランドの特徴となり、アッシュ系に強い、ピンク系に強いなど、ブランドの魅力となっている。しかし逆転の発想であえて共通の染料を設けず、それぞれの色ごとに中核となるベース染料を設定した。

b-exのヘアカラー「KIRATERA(キラテラ)」開発者インタビューの樗木佑太さん(THE SLICK)とRYUSEIさん(PELE)
「ピンクならその色が最大限出るよう、それぞれの色に特化した処方なんです」(RYUSEIさん)

さらに、同社の従来品と比べて染料濃度を平均で10%以上増量したという高濃度設計で、アンダーを描き変えるような強烈発色を叶える。

ベーシックにオンカラー用、塩基性カラーと豊富なラインナップ

「どの年齢層のお客さまにも勧められるし、美容師さんみんなに使ってほしい」(樗木さん)というキラテラは、ベーシックライン(10色相)、オンカラーライン(13色相)、オキシ(2種)、アクセントライン(8色相)の64SKUを取りそろえる。

キラテラのラインナップ

ベーシックライン(10色相)
・キラテラカラー1剤各100g
・アルカリカラー
・ブラウン~モノトーン系5色相、彩度系5色相

オンカラーライン(13色相)
・キラテラカラー1剤各100g、クリア400g
・ハイトーンおよびオンカラー用の低アルカリカラー
・ビビッド~ペール~ダークまでの色相

キラテラオキシ(2種)
・2剤各2000mL
・既染部用の「2」と新生部用の「6」

アクセントライン(8色相)
・塩基性カラー各400g
・塩基性用クリア1000g

この豊富なラインナップのなかで樗木さん、RYUSEIさんのお気に入りの色は一体どれなのか気になるところ。

樗木さんは「一番こだわったのはダスティグレーとシャイニングシルバー」ときっぱり。「もとから僕は無彩色を品のある感じに仕上げるのが好きで、そこが一番必要な色だなと思って」のことだそう。

「今まではそういう色にしようとすると、シルバーにちょっとパープルを混ぜたりする必要があったけど、キラテラはそのまま使えます。シンプルに自分の理想が1本で叶うので、サロンワークのオペレーション面でもいいかなと」。

b-exのヘアカラー「KIRATERA(キラテラ)」開発者インタビューの樗木佑太さん(THE SLICK)とRYUSEIさん(PELE)
「一番こだわったのは無彩色。混ぜなくても自分の理想が1本で叶う」(樗木さん)

RYUSEIさんも「ベージュです」ときっぱり断言。「僕はミルクティーカラーで集客してきたので、いろいろなメーカーのいろいろなベージュを試してきました。今どきのベージュはかなり寒色寄りなので、ミルクティーカラーにしようとしてグレーに振っちゃうミスが起きがち。だから、これ1本で決まるというものをつくりました」。

「ミルクティーは一年中求められる色で、ブリーチカラーでは一番パイが大きい。そこにちゃんと暖色寄り、寒色寄り、そして純粋なベージュと3種類のベージュをつくりました。ジンジャーグレージュ、ムードスモーク、ステラミルクティー、この3つがあれば補色に悩まなくてもできますよ」。

b-exのヘアカラー「KIRATERA(キラテラ)」開発者インタビューの樗木佑太さん(THE SLICK)とRYUSEIさん(PELE)
ミルクティーカラーの第一人者であるRYUSEIさんが「これ1本で決まるものを」と3色のベージュをつくった

ヘアカラーのセミナー講師を務めるなど、サロンワークと教育の第一線で活躍する2人が、誰でも簡単に使えるようにとこだわってつくったキラテラ。その開発期間は2年半に及ぶ。コロナ禍に始まったため、最初はオンライン会議で。その後は月に一度はb-ex本社に出向いて試作を繰り返した。

当初、b-exの担当営業から相談を受けたというRYUSEIさん。「ヘアカラーをつくるなら、絶対に樗木さんとしたいと思って。ほんとうに知識がすごいので一緒に仕事したかったのが叶った」とうれしそう。

樗木さんも「以前のサロンでも製品開発に協力していたけれど、メインの協力者としてヘアカラーを開発するのは初めてでした。こういうものが欲しいという明確なものがあるので中身は良いものをつくれるっていう自信があったんですけど、それ以外のところ、パッケージとか見せ方とかにも知見のある人たちが自分たちと同じ熱量でかかわるわけです。勉強になることがたくさんありました」と振り返る。

既成概念にとらわれない世界観

樗木さんの言う、他の協力者のひとりが、ロンドン在住のグラフィックデザイナーであるエイリーズ・モロスさん。新進気鋭のデザイナーがイギリスと日本のファッションカルチャーを融合し、ブランドロゴとパッケージデザインを手がけた。

b-exのヘアカラー「KIRATERA(キラテラ)」(THE SLICK樗木佑太さんとPELE・RYUSEIさんの開発者インタビュー)
「既成概念にとらわれない文化の象徴」をデザインコンセプトとしている

「KIRATERA」というブランド名は、「Kirakira(キラキラ)」、そして大容量の情報量を表す単位のひとつである「Terabyte(テラバイト)」を掛け合わせた造語。「キラキラしたものをたくさん生み出す」という意味が込められている。モロスさんが複数案を出したところ、樗木さんもRYUSEIさんもこれがいい!と満場一致で決まったそう。

樗木さん、RYUSEIさん、モロスさんを始め、多くの人が一丸となってつくりだした渾身の新ヘアカラーブランド。6月4日の発売に向け、5月に大阪、6月に東京で発表会を予定している。

「みんなに使ってほしい」(RYUSEIさん)、「そう、そして特に僕らみたいにヘアカラーが好きだという人にほど使ってほしい」(樗木さん)というキラテラ。発売が待ち遠しい大型ブランドの誕生だ。

ヘアサロン「THE SLICK」オーナー樗木佑太氏

樗木 佑太

THE SLICK代表

おおてき・ゆうた/茨城県出身。日本美容専門学校を卒業後、都内有名デザインサロンに入社。クリエイティブに定評のあるヘアデザイナーのアシスタントを務める。デビュー半年で月間売上200万円を突破。美容師向けにオンラインサロン「share lab」を運営。インスタグラムのフォロワー数は16.9万人を数える。2023年7月に、自身のサロン「THE SLICK」をオープン。「KAMI CHARISMA(カミカリスマ)2024」では2つ色美容師、1つ星美容師に選出されている。

b-exのヘアカラー「KIRATERA(キラテラ)」開発者インタビューの樗木佑太さん(THE SLICK)とRYUSEIさん(PELE)

RYUSEI

PELE代表

りゅうせい/1996年生まれ。山梨県出身。資生堂美容技術専門学校を卒業後、有名店を経て独立。美容学校の同級生と「エデン」を立ち上げ、2019年から「Beleza」でマネージャーを務める。同年7月から2カ月のサスーンアカデミー留学を経て帰国。23歳にして月間指名売上1050万円を達成。2022年には自らがオーナーとなる初のサロン「PELE」をオープン。「KAMI CHARISMA2021」では、最年少でカミカリスマに輝く。2024年は2つ色美容師、2つ星美容師に選ばれる。インスタグラムのフォロワー数は10万人を超える。

編集・取材・文/大徳明子 撮影/山田星太郎

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