
自民党の高市早苗総裁がついに総理大臣に選出されました。
一時は総理になれるか危ういとも言われていましたが、どのように再起したのか?
今回の「週刊タイパニュース」では、最新の政治情勢について解説していきます。
国会で高市早苗総裁を総理大臣に選出
こんにちは!ジャーナリストでVTuberとしても活動している宮原健太です。
前回、公明党の連立離脱によって、自民党の高市早苗総裁が総理大臣になれるか、非常に危うい状況になっていたことについて解説をしました。
しかし、そこから事態は大きく急変し、自民は日本維新の会と連立合意をして、21日から始まった臨時国会では無事に高市総裁が総理大臣に選ばれました。
その背景には一体何があったのでしょうか?
維新と連立を組んだきっかけは?
自民と維新が急接近したのは、まさに公明が連立離脱を決める前後だったそうです。
各種報道によると、維新の中でも自民とのパイプ役を担ってきた遠藤敬国対委員長が、高市総裁に「公明、大変そうやね。頑張ってください」とショートメッセージを送り、高市総裁が遠藤氏に電話、そこから連立協議が始まっていったとされています。
維新は最近、支持率を大きく落としており、自民でも立憲でもない第3勢力としての立ち位置を、国民民主党や参政党に奪われつつありました。
維新としても窮地の高市総裁に近づくことで、政策実現も含めた存在感を発揮する思惑もあったとみられます。
12本のテーマで政策合意
その後、高市総裁と維新の吉村洋文代表(大阪府知事)、藤田文武共同代表が連立合意に向けた政策協議を加速させました。
維新は連立を組むことによる政策実現にこだわり、経済財政政策から社会保障改革に至るまで12本にも及ぶテーマを掲げ、合意文書を結びました。
こうして、自民と維新の連立が成立し、公明が抜けて危ういと思われていた高市総理誕生を、何とか実現することができたのです。

新総理が誕生も厳しい政権運営に!?
しかし、自民と維新が連立を組んだ現在も、与党は衆議院でも参議院でも過半数を割っている「少数与党(ハングパーラメント)」の状態となっています。
政府が提出した予算案や法案を通すためには、他の野党の協力を得なければならない状況は変わりません。
また、そうした中で、自民は維新とさまざまな政策合意をしたため、その約束を果たすことも大きな課題となっています。
高市総理は、早くも難しい政権運営を強いられているわけですが、そうしたなかで国会はどうなっていくのか。
次回も最新の政治ニュースについて解説します!
ぜひ、お楽しみに!

宮原 健太
ジャーナリスト、YouTuber
1992年生まれ。2015年に東京大学文学部を卒業し、毎日新聞社に入社。宮崎、福岡でさまざまな事件、事故、災害現場の報道に携わった後、東京政治部で官邸や国会、政党や省庁などを取材。自民党の安倍晋三首相や立憲民主党の枝野幸男代表の番記者などを務めた。2023年に独立してフリーで活動を開始。文春や集英社、PRESIDENT Onlineや現代ビジネスなど様々な媒体に記事を寄稿している。YouTubeチャンネル「記者VTuberブンヤ新太」ではバーチャルYouTuberとしても活動しており、日々のニュースを分かりやすく解説している。
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文・図表/宮原健太(ジャーナリスト)
