【コロナ後のメイク頻度・時間の増減】
(男女各15~69歳)
男女でのコロナ後のメイクの頻度・時間の増減を比較したところ、女性が「減った」が43.5%ともっとも高かったですが、男性は「変わらない」(22.0%)が「増えた」(2.5%)と「減った」(5.0%)を大きく上回りました。
もちろん男性は「メイクはしていない」(70.6%)の割合が高いことは考慮するものの、「メイクをしている男性」にとっては、コロナは大きく影響を受けなかったことが分かります。
【過去1年のメイクアップアイテムの購入率(※1個以上購入した割合)】
(男性15~69歳/各単一回答)
男性の15~69歳までのメイクアップアイテムの購入率では、ベースメイクアイテムの「下地」と「ファンデーション」が同率1位。
調査した全てのアイテムの購入率が前年比超えしています。前年からの伸び率がもっとも大きかったのも1位の「下地」でした。
【過去1年のメイクアップアイテムの購入率(※1個以上購入した割合)】
(男性20~29歳/各単一回答)
男性のメイクアップアイテムの購入率をけん引するのは20代。韓流メイクの流行の影響もあるでしょう。また、20代男性の購入率からは「感度の高い人だけ」の流行に留まらない兆しがみえてきます。
なお、「下地」の購入率は16%を超えています。マーケティング用語で、商品が一般に広く普及するために超えるべき壁を「キャズム」といいますが、それが16%。まさに「下地」はこれから市場を伸ばしていくのではないでしょうか。
[メイク頻度・時間が増えた理由]
男性15~69歳/複数回答
男性15~69歳でのメイク頻度・時間の増加理由を見てみましょう。
1位は「Web会議やWeb授業、オンライン飲み会で顔出しするから」で、51.9%。半数以上にのぼりました。
Web会議で「顔出し」をすれば、自分で自分の顔も見えてしまいます。例えば自分の肌の調子、クマやニキビなども以前よりも気になるようになったのかもしれません。
【コロナ後のメイクで気をつけていること】(自由回答から抜粋)
マスク着用時のメイク
「こめかみなどマスクに触れない部分にのみBBクリームを使っている」(20代/学生)
「目元だけちゃんとしている」(20代/公務員)
Web会議やオンライン飲み会のためのメイク
「顔が映るのでニキビの跡を見えにくいようにする」(20代/正社員)
「目下のシワが目立たないように」(30代/正社員)
マスク着用時のメイクでは「マスクから見える部分」に、Web会議やオンライン飲み会では「ニキビ」や「シワ」などの「アラ」が見えないように気をつかっているようです。
コロナの中でも大きく伸びた男性のメイクアップアイテムの購入率ですが、もっとも購入率の高い「下地」でもようやく16%を超えたばかり。女性と比べるとその差はまだまだ大きく、「肌荒れが気になる」「なんとかしなきゃ」と思うものの、まだまだ実際に動けていない男性も多いということです。
そんな男性にとって強い味方が、実は「美容サロン」。約2カ月に1回、定期的に対面接点を持って「美容のプロ」と確実に接することができる場所なのです。実際、サロンのスタッフから紹介を受けて、店販で化粧水や美容アイテムを購入する男性のお客さまは多いと聞きます。
「髪だけではない、美容全体のアドバイザー」となることで、男性のお客さまとの信頼関係もより強くなるでしょう。コロナ後、ますます大切になる「リピーター」「顧客囲い込み」の鍵の一つかもしれません。
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データ出典
「美容センサス2020年下期」(ホットペッパービューティーアカデミー)(2020年12月発表)
〇調査期間:2020年8月14日(金)~ 8月21日(金)
〇https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/census/2020-2nd-half/23395/
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