広大な出張型リラク市場を切り拓け! セラピストマッチングアプリ「HOGUGU」がつくる未来

特集・インタビュー

目指すは月間1万回のマッチング

HOGUGU花岡賢一社長
「変化しない業界を根本からガラッと変えたい」(花岡社長)

── 「HOGUGU」の数字面での目標を教えてください。

花岡:当面の目標は、月間1万回のマッチングです。ネイリストとユーザーのマッチングアプリがそのくらいだと聞いたことがあるので。ただ、このビジネスは、セラピストとユーザー数のバランスがとても重要で、どちらかが多すぎても少なすぎてもダメです。

 

── それはどうしてですか。

花岡:ユーザーが多すぎるとマッチングしないアプリだと思われてしまいますし、セラピストが多すぎると登録しても仕事がこないという話になります。なので、双方に満足してもらえるようにバランスよく拡大しています。

 

── 拡大の先にはどんなビジョンを描いているのでしょうか。

花岡私には「業界を変える」という大きな志があります。出張型のリラクゼーション業界は10年前と仕組みが全く変わっていないんです。お客さまが電話をして、オペレーターが電話をとって、ドライバーに指示を出してセラピストを迎えに行って送るという流れはずっと同じ。そのやり方を根本からガラッと変えたいというのがモチベーションの源ですね。

「最短で経営者になるために美容師を選んだ」

HOGUGU出資者の竹之内教博氏(りらくる創業者)
20代前半で店長になり、美容室の経営コンサルタントやディーラーの技術講師をしていたという竹之内氏

── 「HOGUGU」の可能性を感じられるお話を聞かせていただき、ありがとうございました。ちなみに、美容師だった竹之内さんがどうしてリラクゼーション業界に参入したのでしょうか。

竹之内:私は大学を4カ月で中退して美容師になりました。小学生の頃から社長になるのが夢だったので、美容室を経営するのが一番の近道だと思ったんです。経営者になりたいという気持ちが先で、美容にはさほど興味がなかったというのが正直なところですね。でも技術はしっかりやりました。美容ディーラーから依頼を受けて技術講師をしていたので、腕には自信があります。

 

── 20代前半で店長になり、美容室の経営コンサルタントもされていたそうですね。

竹之内:いろいろと経験させてもらった結果、美容室を大規模に展開するのは難しいと思いました。いわゆるカリスマ美容師がいる美容室は2店舗か3店舗くらいが限界で、上場している美容室は当時1社しかありませんでした。

一人前になるまでの教育に時間がかかるのに力がついたらお客さまを連れて独立されてしまうので、大規模なスケールで儲けられるビジネスモデルではないというのが私の結論です。今、美容業界を眺めてみても、店舗を大幅に増やしているのは業務委託向けのサロンですよね。

 

── 業務委託の美容室は検討されなかったのでしょうか。

竹之内:私がコンサルしていた美容室がリラクゼーションの店舗も経営していたので、まずはリラクゼーションで業務委託サロンに挑戦してみようと考えました。和泉府中という大阪のローカル駅でしたが、駅前の店舗に業務委託のセラピストを集めて、サービス内容を絞り、手頃な価格にしたんです。

 

── 反応はどうでしたか。

竹之内月500名くらいお客さまがいればチェーン展開しても大丈夫という判断だったのですが、最初の月に1000名以上の来店があったんです。「これはいける」と思いました。オープンから半年で、内装費などの初期投資を完全に回収できましたよ。

 

── それが「りらく」の1号店というわけですね。

竹之内:そうです。今は屋号変更して「りらくる」になっていますが、4年で250店舗まで広げました。その後、ファンドに株式を売却したり、買い戻したりと紆余曲折があったのですが、最終的に600店舗を超えた「りらくる」を英ファンドのCVCに売却しました。売ったのは株式の90%なので今も10%保有しています。

「出張マッサージ事務所の電話は鳴りっぱなしだった」

HOGUGU花岡賢一社長
畑違いの業種からリラクゼーションサロンを引き継ぎ、マッチングアプリ開発に至ったという花岡社長

── その経験やネットワークが「HOGUGU」に生かされているわけですね。花岡さんはどういう経緯でリラクゼーションの世界に入られたのですか。

花岡:私はリラクゼーションとは無縁の人間でした。サラリーマンをやりながら飲食店を経営したり、勤めていた会社の社内ベンチャーで子会社をつくって輸入販売をしたり。さらに夜間は出張マッサージのアルバイトでドライバーをしていたのですが、そこの事務所が、ずっと電話が鳴りっぱなしになるくらい忙しかったんですよ。

 

── そんなに需要があるのですね。

花岡:リラクゼーションのニーズはすごいなと思いました。そうこうしているうちにその出張リラクゼーション店を引き継ぐことになり、そこからFCで全国展開したのがリラクゼーション業界に参入したきっかけですね。

 

── お二人とも、リラクゼーション業界にビジネスとしての可能性を感じたということですね。

竹之内:利益を出せると考えたからですね。これは持論ですが、経営者がつくるべき企業理念はただ一つ、「利益を出す」だけでいいと思っています。

花岡:もちろん、セラピストに自由な働き方を提唱しているのは本当です。全国どこにいてもユーザーが質の高い施術を受けられるようにしたいというビジョンもあります。

竹之内:ただそれは、「しっかりと利益を上げられる事業にしていくために必要なことをしていったら、自然とセラピストが働きやすい会社になるよね」っていう話だと思うんですよ。

仕組み化とお金の使い道は真剣に

── 利益を上げるために考えるべきことはなんでしょうか。

竹之内どんな事業でも考えるべきは「仕組み化」です。マニュアルをつくり込んで、サービスが属人化しないようにします。

例えば、美容室の場合、お客さまの帰り際に「本日〇〇さんに使ったトリートメントはこれです」という具合に手書きのポップを添えてご紹介する。自分の名前が書いてあるポップなら必ず見ますよ。それだけで買う確率が上がりますよね。これは私がコンサルティングをしていた美容室で実際に行って成果を上げた方法です。こういう仕組みをいくつもつくって浸透させ、誰でもできるようにすることが第一歩です。

 

── 全員が同じ品質のサービスを提供できる組織をつくるということですね。

竹之内何にお金を使うかも真剣に考えるべきです。飲食ならアルバイト中心にして人件費を抑えるのは当たり前。

また、投資先の選定も重要で、投資した金額以上のリターンが期待できないことにはお金をつかってはいけない。投資したからには必ず回収する。回収できないならすぐに撤退する。経費に関する考え方も同じです。5万円の旅費交通費を使うのなら、それ以上の金額を回収する見込みがなければいけない。これが経営の基本ですが、できていない人が多い気がします。

 

── その言葉、しっかりと読者に届けたいと思います。竹之内さん、花岡さん、本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました。

HOGUGU花岡賢一社長と出資者の竹之内教博氏(りらくる創業者)

竹之内教博(たけのうち・ゆきひろ)
大阪府出身。大学を4カ月で中退後、大阪府堺市のヘアサロンに勤務。20代前半から店長、統括ディレクター、美容ディーラー指名の技術講師、美容室の経営コンサルタントなどを務める。2009年にリラクゼーションサロン「りらく」(現・りらくる)を立ち上げ、わずか4年で250店舗に拡大。その後、ファンドへの事業売却、買い戻しをなど経て600店舗を超える規模に成長させた。2019年、株式会社HOGUGUテクノロジーズに出資。その他、飲食事業、有料職業紹介所の運営、アプリ開発事業、キャバクラ、ECサイトなど10以上の事業を手がける。YouTubeチャンネル「令和の虎」(旧マネーの虎)に出演中。
竹之内社長の【非常識な成功法則】(YouTube)

 

花岡賢一(はなおか・けんいち)
追手門学院大学を中退後、株式会社デンキョウに入社。営業職として優秀な成績を収めたのち、カナダへ語学留学。帰国後、兵庫県宝塚市の阪急逆瀬川駅前でたこ焼き「甘太鼓」を開店。グランアセットパートナーズ株式会社で不動産、金融商品の営業、社内ベンチャーでEC事業の立ち上げを経験。2015年に出張リラクゼーション楽庵大阪店を買収し、全国10都市でFC展開。2018年に株式会社HOGUGU(現HOGUGUテクノロジーズ)を設立し代表取締役に就任。現在に至る。
HOGUGU公式サイト(セラピスト向け)

インタビュアー・編集/大徳明子 ライター/外山武史 撮影/岡タカシ

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