
3社の素材と技術を結集し、次の300年につながる工芸品として再生
タカラベルモントと金森合金と読売新聞の3社は5月27日から6月1日、大阪・関西万博のイベント「饗宴!匠が演じる日本美の世界」でアップサイクル工芸品「ORIZARA」を出展した。
「ORIZARA」は、使用済みのヘアカラー剤アルミチューブと新聞印刷時に使用する刷版と呼ばれるアルミ製の板を活用して製作された。
再資源化が難しかったヘアカラー剤のチューブを再活用

アルミはリサイクルに適した素材で、再生時のエネルギー消費は新規製造と比べて約97%削減できる。
しかし、ヘアカラー剤のチューブ単体では回収量が限られるため、これまで有効な再資源化が進んでいなかった。
そこで、読売新聞が高純度の刷版を提供。2種のアルミ資源を組み合わせることで、新たなアップサイクルの道が開かれた。
加賀百万石の伝統技術で再生、デザインは「折り紙」から着想

「ORIZARA」の製造を担ったのは、加賀百万石で知られる石川は金沢の地で1714年に創業した老舗鋳物メーカー・金森合金。江戸時代から続く砂型鋳造の技術を用い、器として鋳造した。
デザインは、タカラベルモントの社員が担当している。

日本産業規格に準拠しながらも、日常の暮らしに寄り添う工芸品として仕上がった。

3社は今後も「サステナビリティ×工芸」プロジェクトを推進し、持続可能な社会づくりに貢献していく。

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