ミルボンがBtoBtoCサイト「ミルボン プロフェッショナルEC」オープン、店販の拡大図る

経営・業界動向
ミルボンがBtoBtoCサイト「ミルボン プロフェッショナルEC」オープン、店販の拡大図る

美容室が販売管理し、美容室の売上になるECサイト

ミルボンは、一般消費者が美容室専売品をオンラインで購入できるよう、BtoBtoCサイト「ミルボン プロフェッショナルEC」をオープンした。

※BtoBtoC=Business to Business to Consumer

コーセーとの協業ブランドである「IMPREA(インプレア)」を皮切りに、取り扱いブランドを拡充していく構えだ。

「ミルボン プロフェッショナルEC」の物流

「ミルボン プロフェッショナルEC」の商流

「顧客が通っている美容室から購入するEC」という位置づけのため、一般消費者はミルボン取扱サロンで商品のカウンセリングを受け、サロンコードの書かれた「EC紹介カード」をもらわないと会員登録できない。

「美容室側で販売管理し、美容室の売上になる」というビジネススキームで、購入履歴は全て美容室が管理する。一般消費者はヘアカットやヘアカラーなどでサロンへ来店した際に、的確なアフターフォローを受けることができる。

ミルボンECのポイント

ミルボンでは、いつでも欲しいタイミングで購入できるようになることで一般消費者の店販の継続率が向上し、美容室にとっては店販の売り上げ拡大になると考えている。

店販品をリピートしない人の30%は「美容室に買いに行くのが面倒」

美容室店販の課題

ミルボンによると、1年以内に美容室のヘアケア商品を購入した人のうち、リピートするのは40%に過ぎない。つまり、店販品の1年後の離脱率は60%。この離脱客のうち30%が、リピートしない理由として「美容室に買いに行くのが面倒」という買場ストレスを挙げている。

美容室でしか購入できないという制約は継続率の面で課題があることから、美容室の来店タイミングとは関係なく、欲しいタイミングで購入できるようにしたというのが「ミルボン プロフェッショナルEC」だ。

美容室にとっては、サイト運営・受注・物流業務を全てミルボンが受託するため、負担なくEC販売に参入できるという。

店販ビジネスの強化で市場拡大へ

ミルボンECの狙い

ミルボンサロン経営指数調査によると、店販品の購入率は15%前後で停滞している。

美容室の売上は、カットやカラーなどの「技術売上」と「店販売上」の2つがあるが、人口が減少する社会では客数の増加は難しく、技術メニューのみで生産性を高めることは容易ではない。そのためミルボンでは、店販ビジネスは美容室にとっても自社にとっても経営課題の大きなテーマであると捉えている。

目標値は、2023年に日本国内でEC売上18億円、登録店舗数5000店、EC化率15%(※)

EC売上18億円は、エンドユーザーの購入金額に換算すると40~45億円に相当する。海外での展開についても今後検討していくという。※EC化率は、EC対象製品における業務品を除いた店販品の売上合計に占めるEC売上比率

好きな時に買えない、持ち帰るのが重くて面倒などの“不”を解消することで、店販がどこまで伸びるのか。22期連続増収、美容室向けヘア化粧品で国内最大手のミルボンが次なる成長戦略と位置づける店販拡大への挑戦に注目が集まる。

ミルボンプロフェッショナルECサイトはこちらから

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