
ついに石破首相が退陣し、総理大臣が交代することとなりました。
参院選で負けた後も続投を表明した石破首相は、どのように追い詰められていったのか。
今回の「週刊タイパニュース」では、最新の政治ニュースについて解説していきます。
総裁選前倒しの結果を待たずに退陣表明
こんにちは!ジャーナリストでVTuberとしても活動している宮原健太です。
前回、石破おろしの行方を左右する自民党総裁選の前倒しについて、9月8日に確認手続きが行われることを解説しましたが、その前日である7日に石破首相が自ら退陣を表明しました。
なぜ結果を待たずして辞めることを決めたのでしょうか。
引きずり降ろされるよりは…
まず、自民党総裁選の前倒しについては、要求する議員や都道府県のトップが過半数を超えて、実際に行われる可能性が高まっていました。
前倒しが決まれば、その総裁選に石破首相自身が出馬して勝っていくのは難しいため、名実ともに総理の座から引きずり降ろされることとなるわけです。
それならば、自ら退陣を表明したほうが晩節を汚さずに済むだろうということで、退陣を判断したとみられます。
党の分断を回避する狙いも?
また、もう1つ退陣を判断した大きな要素があります。
それは、8日に総裁選前倒しについて確認手続きをしてしまうと、石破首相の続投退陣を巡って、党が二分する恐れがあったということです。
前回の解説でも指摘しましたが、この確認手続きでは総裁選前倒しを要求した議員の氏名が公表されることとなり、前倒しを求めた議員とそうでない議員とで溝が深まる懸念がありました。
退陣表明の前日6日には、小泉進次郎・農水大臣と菅義偉・副総裁が「党を分断させてはならない」と石破首相に強く求めたことも大きなきっかけになったと言われています。

次の総理大臣は誰に!?
このように、実際に「石破おろし」が行われる前に退陣をした石破首相ですが、では次の総理大臣は誰になるのか。
その行方を決める自民党総裁選が10月4日に行われることとなりました。
すでに出馬の意向を固めた有力議員たちの名前も取りざたされています。
次回も最新の政治ニュースについて解説します!
ぜひ、お楽しみに!

宮原 健太
ジャーナリスト、YouTuber
1992年生まれ。2015年に東京大学文学部を卒業し、毎日新聞社に入社。宮崎、福岡でさまざまな事件、事故、災害現場の報道に携わった後、東京政治部で官邸や国会、政党や省庁などを取材。自民党の安倍晋三首相や立憲民主党の枝野幸男代表の番記者などを務めた。2023年に独立してフリーで活動を開始。文春や集英社、PRESIDENT Onlineや現代ビジネスなど様々な媒体に記事を寄稿している。YouTubeチャンネル「記者VTuberブンヤ新太」ではバーチャルYouTuberとしても活動しており、日々のニュースを分かりやすく解説している。
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編集/大徳明子 文・図表/宮原健太(ジャーナリスト)
