
日華化学の2025年12月期第3四半期決算(2025年1~9月)は、売上高が前年同期比4.4%増の412億1700万円、営業利益は同15.7%増の29億100万円の増収増益だった。
為替の影響を受け、経常利益は同2.8%減の27億5900万円、純利益は同12.7%減の16億1300万円となった。
化粧品事業では山田製薬におけるODM事業が好調に推移し、デミ コスメティクスの主力ヘアケアや新商品の拡販も堅調であった。
特に新規投入した夏向けヘアケアラインのサマーバー、DEMI DOの躍進が目立った。
売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益
売上高
412億1700万円(前年同期比4.4%増)
営業利益
29億100万円(同15.7%増)
経常利益
27億5900万円(同2.8%減)
親会社株主に帰属する四半期純利益
16億1300万円(同12.7%減)
※包括利益 7億6600万円(同66.0%減)
セグメント別の売上・利益
| 区分(事業) | 売上高(百万円) | 利益(百万円) |
| 化学品 | 29475(1.3%増) | 2979(5.9%増) |
| 化粧品 | 11344(11.7%増) | 1430(24.0%増) |
| その他 | 397(68.9%増) | 50(ー) |
デミコスメティクスは、物価上昇など国内経済が不透明な状況が続き、酷暑による来店客数減などサロン環境が厳しい状況の中、ヘアケア(「デミ ドゥ」の追加販売商品)や新商品(新ブランド「サマーバー」)の拡販により、堅調に推移した。
連結子会社においては、DEMI KOREA CO., LTD.における販売は市況悪化の影響を受け売上が減少。山田製薬株式会社における受託事業は好調に推移した。
主な取り組み
化粧品事業では、営業人員増員により、新規サロン獲得・既存サロン顧客内シェア拡大に向けた活動を強化したほか、デミコリア、店販を基軸にシェアを拡大した。
○ バングラデシュにおける保税倉庫建設プロジェクトを再開。2027年1月の営業開始を予定(8月)
○ 大阪・関西万博内EXPOメッセ「WASSE」にて、ポリエステル繊維脱色の独自技術「ネオクロマト加工®」を出展(10月)
○ 当社と国立研究開発法人理化学研究所による共同発明「育毛効果を有する頭皮頭髪用化粧料」が令和7年度近畿地方発明表彰「日本弁理士会会長賞」を受賞(10月)
○ NICCA INDIA PRIVATE LIMITED(NID)が2024年に黒字化を達成
○ 化粧品新工場「福井スマートファクトリー」の建設が進行中。基礎工事完了、鉄骨建方約50%完了

>> 日華化学が化粧品増産へ 24時間稼働のスマートファクトリー
今後の予定
国内外で新工場、研究施設、倉庫の新規稼働を予定している。
○ 福井スマートファクトリーの上棟式を予定(12月)、本格稼働は2027年を予定
○ インドにおけるラボ(研究施設)の稼働を予定(2026年1月)
○ バングラデシュの保税倉庫を竣工(2026年7月)、営業開始は2027年1月を予定
通期の業績予想
2025年12月期(2025年1月1日~12月31日)※連結
通期の業績予想について、修正はない。
売上高
570億円(前年同期比5.4%増)
営業利益
36億円(同2.3%増)
経常利益
34億円(同14.5%減)
親会社株主に帰属する当期純利益
24億円(同12.9%減)
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