資生堂3Q、コア営業利益は増益も 海外事業の苦戦続き減収 

経営・業界動向
資生堂3Q、コア営業利益は増益も 海外事業の苦戦続き減収 

資生堂の2025年12月期第3四半期決算は、売上高が前年同期比4.0%減の6938億1700万円、コア営業利益は同9.7%増の300億8000万円となった。

売上高は為替影響、事業譲渡影響および買収影響を除く実質ベースでは前年同期比2.9%減。中国・トラベルリテール事業や「Drunk Elephant」の苦戦が継続している米州事業を中心に減収となった。一方、コア営業利益は、全社を挙げた構造改革効果およびコストマネジメントが寄与し、増益となった。

売上高、コア営業利益、営業損失、税引前四半期損失、親会社の所有者に帰属する四半期損失、EBITDA

2025年12月期第3四半期決算(2025年1月1日~2025年9月30日)※連結

売上高

6938億1700万円(前年同期比4.0%減)

コア営業利益

300億8000万円(同9.7%増)

営業損失

333億5000万円(前年同期は21億8300万円の利益)

税引前四半期損失

325億1800万円(同71億5200万円の利益)

親会社の所有者に帰属する四半期損失

439億8300万円(同7億5400万円の利益)

EBITDA

679億4200万円(前年同期比0.9%増)

セグメント別の売上高・利益

売上高
(百万円)
コア営業利益または損失
(百万円)
日本219105
(0.1%増)
27928
(72.0%増)
中国・トラベルリテール240036
(△7.6%)
46676
(5.9%減)
アジアパシフィック52504
(△1.4%)
1758
(△30.6%)
米州78187
(△10.3%)
△7586
(-)
欧州96121
(5.0%増)
915
(20.6%増)
その他7861
(△36.0%)
△1421
(-)
※()内は前年同期比

主な取り組み

〇 米州事業では7月に構造改革を実施し、固定費低減など収益改善策を着実に推進

○ 「クレ・ド・ポー ボーテ」のキーラディアンスケア化粧水・乳液や「エリクシール」の化粧水・乳液など、最新技術を搭載した新商品を発売(7〜8月)

○ 「2030 中期経営戦略」を策定し、「ブランド力の向上を通じた成長加速」「グローバルオペレーションの進化」「サステナブルな価値創造」を戦略の柱とする経営計画を発表(11月)

○ グローバル本社における希望退職プログラム「ネクストキャリア支援プラン」の実施を決定(11月)

今後の予定

○ 苦戦が継続する「Drunk Elephant」のターンアラウンドプラン実施(2026年1月)

○ 資生堂インタラクティブビューティーの年内合弁解消後、2026年にグローバル本社へ吸収合併

○ 資生堂クリエイティブの2026年機能移管、グローバル本社への吸収合併

○ジャパンリテールイノベーションの年内合弁解消・事業終了、2026年解散・清算

○ アルベルト・ノーエを米州事業のCEOに正式就任(2026年1月)

○ 「NARS」の大型新商品発売(2026年)

通期の業績予想

2025年12月期(2025年1月1日~2025年12月31日)※連結

通期の業績予想について、売上高、営業利益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益を下方修正した。

売上高

9650億円(前年同期比2.6%減)

コア営業利益

365億円(同0.4%増)

営業損失

420億円(前年同期は75億7500万円の利益)

税引前損失

420億円(同12億6500万円の損失)

親会社の所有者に帰属する当期損失

520億円(同108億1300万円の損失)

EBITDA

900億円(前年同期比0.4%増)

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