
自民党総裁選が10月4日に投開票され、新たな総裁に高市早苗氏が選ばれました。
選挙戦で勝つことができた決め手はなんだったのでしょうか。
今回の「週刊タイパニュース」では、自民党総裁選の結果について解説していきます。
高市早苗が自民党総裁選で勝利した決め手は?
こんにちは!ジャーナリストでVTuberとしても活動している宮原健太です。
自民党総裁選が行われた結果、新しい総裁に高市早苗氏が選出されました。
近く国会を開き、新たな総理大臣にも選ばれる見通しとなっています。
下馬評では小泉進次郎氏が優勢という情報もありましたが、高市氏が勝てた決め手は何だったのでしょうか。
今回は、総裁選の結果を振り返りながら解説していきます。
国会議員票の動向が決選投票で逆転
「自民党総裁選の行方は?ルールと構図」でも展望していましたが、小泉氏には自民党の重鎮議員が多数陣営に入っており、国会議員票では優位に立っていると見られていました。
実際に下記の表でも分かる通り、第一回投票では小泉氏が国会議員票では最多の80票を獲得し、一方で高市氏は3番手の64票にとどまっています。
しかし、決選投票では有利とみられた小泉氏の国会議員票は145票にとどまり、高市氏が149票と逆転したのです。

高市人気と小泉失速が影響か
この理由としては、高市氏が党員党友票で他を圧倒し、誰に投票するか迷っていた国会議員の票が高市氏に流れていったと分析されます。
もともと、小泉氏の擁立には若さによる刷新感で自民党の支持率を上げる狙いがあったわけですが、小泉陣営の議員がヤラセの応援コメントを打つという「ステマ騒動」も露呈してしまいました。
そうしたなかで小泉氏は大失速し、支持が落ちている様子が党員票の動向からも明らかになったため、決選では下馬評が覆されたとみられます。
麻生太郎が情勢を大きく動かす
また、自民党の最重鎮である麻生太郎氏が「決選は党員票が多い方に入れろ」と派閥の議員に指示したことも情勢を大きく動かしました。
さまざまな騒動が起きて危うい小泉氏よりも、党員人気の高い高市氏に投票する動きが広がっていった結果、激戦を制して、高市氏が新たな新総裁に選ばれたわけです。
次回も最新の政治ニュースについて解説します!
ぜひ、お楽しみに!

宮原 健太
ジャーナリスト、YouTuber
1992年生まれ。2015年に東京大学文学部を卒業し、毎日新聞社に入社。宮崎、福岡でさまざまな事件、事故、災害現場の報道に携わった後、東京政治部で官邸や国会、政党や省庁などを取材。自民党の安倍晋三首相や立憲民主党の枝野幸男代表の番記者などを務めた。2023年に独立してフリーで活動を開始。文春や集英社、PRESIDENT Onlineや現代ビジネスなど様々な媒体に記事を寄稿している。YouTubeチャンネル「記者VTuberブンヤ新太」ではバーチャルYouTuberとしても活動しており、日々のニュースを分かりやすく解説している。
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文・図表/宮原健太(ジャーナリスト)
