
急速に動き始めたウクライナ侵攻を巡る和平協議。
ウクライナが領土についてロシアと話し合うことを容認した背景には何があるのか?
今回の「週刊タイパニュース」では、前回に続いて最新の国際情勢について解説していきます。
なぜウクライナは領土交渉に乗ったのか?
こんにちは!ジャーナリストでVTuberとしても活動している宮原健太です。
トランプ大統領とプーチン大統領による首脳会談から動きを見せているウクライナ和平交渉。
前回は、ロシアが要求している「ドンバス地方の割譲」について、ウクライナが容認するような動きを見せていることについて解説しました。
しかし、それではウクライナにとっては単に領土を取られて終わってしまうようにも見えます。
交渉の背景には一体何があるのでしょうか。
背景には安全保障を巡る進展
ウクライナが領土の一部割譲を認めるような動きを見せている裏には、終戦後の安全保障、つまり、どうウクライナの平和を維持するかについて話が進んだというのがあります。
2014年にもロシアはウクライナ南部のクリミア半島を一方的に併合しているため、今回、和平を結んでも、またロシアが攻めてくる心配がある。
そのウクライナを守る安全保障に、アメリカも参加していく姿勢が示されたのです。
アメリカがウクライナを防衛する?
これまでは、ウクライナにはヨーロッパ各国の軍隊が、平和維持部隊として駐留するという案が出ていました。
他国の軍隊がウクライナの安全保障に加わるのは、単に防衛力を強化するだけでなく、ウクライナがまた攻め込まれた際には駐留している国にも喧嘩を売ることになるので、より侵攻されにくくなるという効果があります。
簡単に言えば、ヨーロッパ各国の軍が駐留しているウクライナに侵攻したら、ヨーロッパ全体に攻め入ったのと等しくなるわけですね。
そこにさらにアメリカが参加するとなれば、よりロシアは再侵攻をしにくくなるということで、その中でウクライナはアメリカの提案を飲んだという背景があるのです。

今度はロシアが和平に後ろ向きに?
一方でロシアですが、ウクライナが領土について譲歩する姿勢を見せているのに、アメリカがウクライナの安全保障に加わる方針を示しているのを受けて、和平交渉に対して後ろ向きになってきています。
再侵攻をする予定がないならば、どれだけウクライナの安全保障が強化されてもロシアにとっては問題ないはずなのですが…。
まだまだ、ウクライナ和平については流動的な国際情勢が続きそうです。
次回はまた別のニュースについて解説します!
ぜひ、お楽しみに!

宮原 健太
ジャーナリスト、YouTuber
1992年生まれ。2015年に東京大学文学部を卒業し、毎日新聞社に入社。宮崎、福岡でさまざまな事件、事故、災害現場の報道に携わった後、東京政治部で官邸や国会、政党や省庁などを取材。自民党の安倍晋三首相や立憲民主党の枝野幸男代表の番記者などを務めた。2023年に独立してフリーで活動を開始。文春や集英社、PRESIDENT Onlineや現代ビジネスなど様々な媒体に記事を寄稿している。YouTubeチャンネル「記者VTuberブンヤ新太」ではバーチャルYouTuberとしても活動しており、日々のニュースを分かりやすく解説している。
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編集/大徳明子 文・図表/宮原健太(ジャーナリスト)
