ミラーボールとアルバムが経営統合 新会社シンラグループで上場目指す

経営・業界動向
ミラーボールとアルバムが経営統合 新会社シンラグループで上場目指す

業務委託サロンやシェアサロンを展開するmirror ball(=ミラーボール。中野剛志社長)、正社員と業務委託のハイブリッドサロンのALBUM(アルバム)などを展開するオニカム(槙野光昭社長)の2社が、2025年10月31日付で経営統合する。9月25日に両社の合意締結が発表された。

3月に設立された持株会社のSYNRA GROUP(シンラグループ)を親会社とし、代表は中野氏が務める。オニカムはALBUMに社名を変更する。グループの店舗網は全国約150店舗の規模となる見込み。

補完の関係でシナジー発揮

ミラーボールとアルバムはターゲット層や出店戦略、採用などに明確な違いがあるため、カニバリを起こさずに互いの弱点を補完してシナジーを創出できるという。

たとえば、ミラーボールはヘッドスパや髪質改善、アルバムはトレンド提案やSNS発信力に強い。ミラーボールは地方へも店舗網を広げ、独立支援制度にも力を入れている。アルバムは都市部で出店し、半年でデビューできる独自の育成制度を2年前より実施している。

「ミラーボールとアルバムは面白いほど強みと事業領域が異なっていて、本当にお互いの強みがお互いの弱みを補完する関係になっている」(槙野氏)

両社の違い

ターゲット層

・アルバムは20代、ミラーボールは20代後半〜30代が中心

採用戦略

・アルバムは新卒、ミラーボールは中途の採用が主体

店舗展開

・アルバムは都市部が中心、ミラーボールは全国に展開

人材育成

・アルバムはアカデミーを運営、ミラーボールはシェアサロンや独立支援制度を整備

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技術特性

・アルバムはトレンドやSNS活用が得意、ミラーボールはヘッドスパ・髪質改善に強み

統合後のシンラグループでは、ミラーボールが運営するEleanorやtocca、Luanaなどの業務委託サロン、EMANONやNEHANといったシェアサロンに加え、アルバムが運営するALBUM、IT by ALBUMなどのハイブリッドサロン、DXシェアサロン、カラー専門店の髪染丸、アルバムアカデミー、ECサイトのアルバムオンライン(ECサイト)がひとつのグループとして展開される。

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上場準備に向けた人材募集も

シンラグループという社名の由来は「心」と「信」と「森羅」で、美容業が顧客の「心」を扱う仕事であり、「信頼」を大事にするという価値観、そして「森羅」には日本人独自の美意識や感性、倫理観を大切にするという意味が込められている。

さらに、「SYN」にはギリシャ語で「共に」「一緒に」という意味があり、「それぞれ独自の強みを持つ美容業複数社が一緒になることで強固な企業グループを構築し、将来的には日本の美容業界のリーディングカンパニーとしての役割を担えるようになりたい」(中野氏)というビジョンを表しているという。

中野氏はまた「美容業従事者の所得拡大、資産形成ができるようにしたい」と述べ、「業界の課題として、事業継承ができる土壌がない現状で、美容室オーナーの受け皿となり業界のエコシステムとして貢献したい」と展望を示す。

ミラーボールは前年比20%増で業績を伸ばしており、新会社のシンラグループではIPO(新規上場)の準備をリードする経理部門の人材募集を始めている。

今回の経営統合により、全国展開と都心での強みを組み合わせた出店戦略、新卒・中途の採用チャネルの多様化、技術・トレンド双方に強いサービス提供など、多角的な事業展開が期待される。

文/大徳明子

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