GTSS、シェアサロンのFC事業スタート

経営・業界動向
GTSS、シェアサロンのFC事業スタート

シェアサロン大手のGO TODAY SHAiRE SALONが、フランチャイズ事業を開始する。

FC1号は、2021年9月オープン予定の岡山店。7月14日より正式に門戸を開き、FCを希望する美容室やネイルサロンを広く募集する。

全国23店舗、400名が在籍するプラットフォーム

GO TODAY SHAiRE SALON(以下、GTSS)は2017年11月の1号店オープン以来、順調に出店を続けてきた。

現在は都内(表参道・原宿・渋谷・銀座)と地方主要都市(札幌・名古屋・大阪・神戸・広島・福岡)に計23店舗を展開。シェアサロンの利用者は、フリーランス美容師、ネイリスト、アイラッシュアーティストをあわせて400名を超える。

GTSS内観(半個室型シェアサロン)
半個室型を中心に展開

シェアサロンは「面貸しの延長線上にある、場所を貸すだけの不動産ビジネス」と思われることも少なくないが、GTSSでは「運営の仕組みも含めてのプラットフォーム(基盤)」と捉えている。

今回スタートするフランチャイズ事業においては、GTSSがプラットフォーマーとしてつちかってきた店舗運営や広告運用のノウハウを加盟企業に共有し、サロンを利用するフリーランス美容師には顧客・予約管理システム(スマホアプリ)を提供するという。

GO TODAY SHAiRE SALON(GTSS)のシェアサロンFC(フランチャイズ)事業の仕組み

シェアサロン運営で収益多角化

美容室を出店する上でネックになるのが、人材確保。少子化、競合サロンの増加、働き方の多様化(フリーランス美容師の増加)などを背景に、美容業界は慢性的な人手不足の状態にある。

その点、シェアサロンは、採用や教育などのコストを抑えられるため、サロン運営を簡素化して安定化を図りやすい。

収益を多角化するため、従来型のサロンを経営しながら新店はシェアサロンにするというケースも増えている。実際、GTSSのFC1号店も複数の美容サロンを展開する老舗企業で、新たな事業展開としてシェアサロン運営に乗り出すという。

物件選定から求人までサポート

FCサロンは、加盟費用やロイヤリティを納める。代わりに、本部は加盟企業に対して、物件選定や内装などのオープン準備から求人のためのマーケティングまで手厚くサポートする。

店舗開発・運営

シェアサロンに適した物件や内装を提案。コミュニケーションマネージャーを中心とした約10名体制の本部サポートチームが、オープン前後の様々な運営をフォロー。

利用者用スマホアプリ

予約から顧客管理、決済、売上までを一元管理できるGTSSのスマホアプリ「SHAiRE(シェア)」を、シェアサロン利用者に提供。

教育・コミュニティ

店舗運営の安定化を図るため、直営およびFC加盟企業の店舗間の交流を促進。オペレーションを担当するコミュニケーションマネージャーを育成し、ノウハウを共有するのに役立つ。

マーケティング代行

シェアサロンの利用者を増やすにはインスタグラム広告やGoogle広告が欠かせないものの、効果的な運用には専門知識が求められる。GTSS本部のマーケティングチームが、加盟企業の求人広告を運用する。

加盟までの流れ

FCの加盟にあたっては審査が行われる。大まかな流れは、下図の通り。

GO TODAY SHAiRE SALON(GTSS)のシェアサロンFC(フランチャイズ)事業のフローチャート
クリックして拡大

「従来の働き方やキャリア制度には限界が来ている」

アナログからデジタルへ、B2CからC2Cへ。様々な変化が起きる中、美容室経営者と美容師やお客さまの関係、オペレーションやマネジメントの方法も変化していくことが予想される。

GO TODAY SHAiRE SALON(GTSS)のシェアサロンFC(フランチャイズ)事業開始の背景
GTSSが予想する今後の変化 (→クリックして拡大

GTSSの代表は、ヘアサロン検索サイト「美美美コム」を立ち上げ、業界2位まで育てた後、楽天に売却したことでも知られる大庭邦彦氏。今回のシェアサロンFC事業開始にあたり、以下のコメントを寄せている。

 

これまでの美容業界の働き方やキャリア制度には限界が来ています。

雇用する側・雇用される側の両者にとってより良い仕組みを提供することで、美容業界の全てのプロフェッショナルが本来提供すべきである「お客様を綺麗にカッコよくすること」に取り組めるのではないかと考え、今回の『GO TODAY SHAiRE SALON』プラットフォームのフランチャイズ提供を決意いたしました。

今後も様々な付加価値を検討していきます。

GO TODAY SHAiRE SALON
代表 大庭邦彦

なお、出店募集エリアは、主要都市に限定。下記のフォームから申し込みを受けつけている。

GTSSフランチャイズの希望申請フォーム

◆ ◆ ◆

ここ数年で拡大が進むシェアサロンだが、成功しているところばかりではない。大手が成功ノウハウを共有することで展開はさらに加速するのか。今後の動向に注目が集まる。

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