【現役美容師500人調査】転職する理由、留まる理由、美容室に求めることは?

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【現役美容師500人調査】転職する理由、留まる理由、美容室に求めることは?

美容師の転職は本当に多いのか、その理由は? 現在の転職意向、美容師求人で勝利する鍵は?

神奈川を中心に大型サロン「Anphi(アンフィ)」を6店舗展開する株式会社イーグラント・コーポレーション(新宿区西新宿/代表取締役社長:中村英二)は、全国の現役美容師500人を対象にアンケートを行い、転職事情とその背景を考察した。

正社員と業務委託がほぼ同数

美容師の転職事情のアンケートに回答した美容師の働き方の円グラフ

アンケートに回答した500人の内訳は、男女それぞれ250人ずつで、20~60代の現役美容師。

ここ十数年での業務委託サロンの増加を反映するように、回答者の働き方は正社員が25.6%、業務委託美容室で働いてる個人事業主が25.2%とほぼ同数だった。

以下、オーナー22.6%、パート・アルバイト17.2%と続き、シェアサロンや面貸しサロンを利用している人が5.8%。

なお、その他(3%)は、「家族従業者」と回答した人が多かった。

職場を選ぶ決め手は「給与」と「雰囲気」

美容師の転職事情のアンケートに回答した職場を決める際の重要視している事の棒グラフ

美容師が職場を決める際に重要にしている指標で、最も多かったのは「給与」(266人)。「お店の雰囲気」(251人)が僅差で続き、どちらも半数以上の人が重要視している。

「自宅からの通勤のしやすさ」(220人)、「職場の人間関係が良好そうか」(185人)も回答者が多かった。

また、「休みの多さ」(138人)、「社会保険完備か」(126人)と回答する人も、2割を超えた。

「転職経験あり」が約7割

美容師の転職事情のアンケートに回答した美容師の転職した経験があるか聞いた円グラフ

これまでの転職回数は、「1回」(21.8%)、「2回」(17.0%)、「3回」(13.0%)、「4回」(5.0%)で「5回以上」(11.0%)という人も1割を超える。

回答者全体の67.8%(339人)が「転職経験あり」との結果で、業界内でよく言われる「美容師は職場を変えやすい」を裏づける調査結果となった。

転職理由は「人間関係」「将来性」「稼げない」

美容師の転職事情のアンケートに回答した美容師の転職理由を聞いた円グラフ

転職経験者339人に理由を聞いたところ、理由のトップは「人間関係」で、42.2%に当たる143人が挙げた。

以下、「会社に将来性を感じなかったため」(92人/27.1%)、「思っていたより稼げなかったため」(76人/22.4%)と続く。

調査を行ったローカル美容室チェーンのイーグラント・コーポレーションは、「実際に『人間関係が理由です』『○○さんと気が合わないからです』と言って辞める人は少ないので実感しづらいかもしれないが、人間関係を理由に辞めていく人は多い」と指摘。

さらに、「会社の将来性を理由とした離職を防ぐには、美容室の店舗展開や会社の事業を拡大していく必要がある」「思っていたより稼げないというギャップを防ぐには、入社前に期待を持たせすぎないことも大切」と分析している。

現在は「転職意向」2割、「満足」1割

美容師の転職事情のアンケートに回答した美容師の転職しようと考えてるかを聞いた円グラフ

「今の職場から転職しようと考えていますか」という問いに対しては、「今まさに転職活動中」(5.4%)、「今すぐにではないけれど、数年後には転職しようと思っている」(9.8%)、「今すぐにではないけれど、数年後には独立しようと思っている」(4.8%)を合わせた20%の美容師に転職意向があるという結果になった。

一方、満足している人は「今の職場に大変満足しているので、将来ずっとこの職場にいたい」(5.4%)、「現状に満足しているので、転職予定は今のところない」(5.6%)をあわせて11%で、転職を考えている人の半数だった。

ただし、最も多かった回答は「特に考えていない」(68%)で7割ちかくを占める。「現状に不満でもないけど、満足しているわけでもないという心境で、日々サロンワークをしているのではないかと推測できる」(イーグラント・コーポレーション)。

転職しない理由は「人間関係」

美容師の転職事情のアンケートに回答した美容師の転職予定のない理由を聞いた円グラフ

転職予定がない395人の理由で最も多かったのは、「人間関係が良好」(124人/31.3%)だった。「人間関係」は、転職理由のトップでもある。いい意味でも悪い意味でも重要なポイントだ。

転職しない理由の2番目は「特に満足してないが、不満でもない」(116人/29.4%)でこちらも3割ちかくに上る。

以降、「今の役職に満足している」(82人)、「勤務時間に満足している」(82人)、「休みの取り方に満足している」(81人)がほぼ同数となっている。

この結果を踏まえると、ポジションを設けて適切な人員を配置すること、スタッフの勤務時間や休暇の制度を見直していくことが、働く美容師の満足度向上につながりそうだ。

半数が「知り合いの紹介」で転職

美容師の転職事情のアンケートに回答した美容師の転職の際に利用したサービスを聞いた棒グラフ

転職経験者339人に、転職で利用したサービスを聞いたところ、約半数(47.2%)にあたる160人が「知り合いの紹介」で転職していた。

美容師の転職サイトとして有名なリクエストQJ、リジョブ、美プロ、ホットペッパービューティーとその他転職サイトを合わせても延べ134人で、「知り合いの紹介」の方が多い。

美容師求人で勝つ鍵は「スタッフ満足度の向上」

先の問いは複数回答式のため、1人の人が複数の転職サイトに登録していると考えると、実人数は延べ134人よりも少ない。「知り合いの紹介」がいかに有力であるかがわかる。

セット面10席以上の大型店を展開し、正社員採用も業務委託契約も行ってきたイーグラント・コーポレーションは「美容師求人で勝つための鍵は『いま働いているスタッフが知り合いに紹介したくなるような店づくり』、つまりは『スタッフ満足度の向上』にある」と、今回の調査を結論づけた。

なお同社は、高級中華「虎峰」、居酒屋「ひもの屋」、個室焼肉「牛の達人」など90以上のブランドの飲食店を傘下におさめるGYRO HOLDINGS株式会社のグループ企業。

GYRO HOLDINGSは昨年11月、香港の大手投資ファンドPAGに買収されており、グループ全体で一段と高い成長を目指している。

現役美容師への転職に関するアンケート調査
■調査日
2022年2月1日~3日

■調査対象
全国の20代~60代の現役美容師500人(男女各250人)

■調査方法
インターネット調査

イーグラント・コーポレーション公式サイト

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