今年度は経常利益、来年度は純利益黒字へ 田谷が中期経営計画「T-ip60」

経営・業界動向

田谷は、2024年度を最終年度とする3カ年の中期経営計画「T-ip60」を策定した。

「デジタルと人の融合」を掲げ、創業60周年を迎える2024年度に向けて、収益力の安定性と成長基盤の確立を目指す。

今年度は経常利益、来年度は純利益黒字へ 田谷が中期経営計画「T-ip60」

創業60周年へ「デジタルと人の融合」図る

中期経営計画の名称は、「T-ip60」~TAYA innovation&power 60th~。期間は2022年度から、創業60周年を迎える2024年度までの3年間となっている。

基本方針は、「『デジタルと人の融合』による経営改善を推し進め、最終目標年度に収益力の安定性を高め、成長基盤を確立させる」。コロナ禍で業績不振が続く中、DXを推進し、収益性向上を目指す。

初年度となる2022年度の業績目標は経常利益の黒字化、2023年度は当期純利益の黒字化。そして最終年度の2024年度には「収益力の安定性を高め、成長基盤を確立する」ことを目標とする。

具体的には成長戦略(innovation)、人材・技術教育戦略(power)、コーポレート戦略の3つの戦略を柱に、経営基盤の抜本的な見直しを図る。

①成長戦略(innovation)

1)インフラ構築

・全店にPOSレジを導入し、顧客情報・予約管理・会計管理を一体化させ、業務負担を軽減

・ 顧客情報の一元管理により、顧客ステータスや個人に合わせた、きめ細かなアクションを実施

・ 通常料金の見直しや電子ポイントシステムを導入することで、お客さまへ新しい価値の提供と再来店の動機づけをし、来店の好循環を生み出す

 2)販促活動

・販促チームを発足し、効果的なSNSの活用や世代に合わせた販促を推進

・自社のWEBサイトを集客ページとIRページに分離し、よりターゲットを明確にしたWEBサイトの運用

・話題性のあるタレントを起用し、パブリックイメージの浸透を図る

3)商品販売の拡大

・市場ニーズの高い商品の導入や、OEM商品の開発および積極販売

・TAYAアプリとECサイトを連動させることによる、EC販売のシェア拡大

・顧客以外の購買者へのEC販売の認知向上と拡販を図る

③人材・技術教育戦略(power)

1)組織

・抜本的な組織改革により、適材適所に人材を配置

・店舗と本部のオペレーションを再構築し、効率的な連携を図る

・本部をスリム化し、意思決定のスピードと戦略の実効性を高める

2)人材

・美容師の所得増加を実現するシステムを構築

・美容学校との連携、WEBを活用した採用で全国から人材を確保

・キャリアパスを充実させ、人材の定着化を図る

3)技術教育

・若年層や大人世代、それぞれの髪質やお悩みに合わせた施術メニューの開発・展開

・店長教育、社員教育を通じて、個人能力向上と店舗能力向上の相互作用を実現

・早期育成プログラム「TAYAアカデミー」から「スーパージュニア」を選抜し、特別レッスンにより戦力供給スピードを高める

③コーポレート戦略

1)収益施策

・材料の適正使用、OEM商品の積極販売による商品原価低減、印刷物のデジタル化など経費の徹底管理で合理的なコスト削減

・本部のスリム化による一般管理費の圧縮

・本部収益拡大のための新たな収益源を創出

2)店舗施策

・新規出店(13店舗)

・店舗改装(14店舗)

・店舗閉鎖(7店舗)

新規出店は、規模ではなく収益性を最重要視し、立地・集客面を勘案しコンパクトサロンを目指す。また、直営店経営のみならず、あらゆる出店形態を展開する。

3)ESGの推進

「すべての人に夢と希望を与え社会に貢献する」という企業理念のもと、環境への配慮や、地域社会への貢献、透明性のある経営体制の構築に取り組む。

今後最優先となる持続可能な社会の実現と持続的成長を目指し、さらなるESG推進を図っていく。

なお、田谷は2021年に単年の事業構造改革プラン「T9」を策定。1年以内に33店舗を閉鎖するなど再成長へ向けた基盤構築を掲げていた。

しかし、コロナ禍で業績は振るわず、2022年3月期の業績予想を下方修正し、特別損失1億5600万円を計上することとなった。

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文/杉野碧

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